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メールマガジン2011年3月19日の記事


「あたふたしても始まらな〜い!!(アメリカより)」


今回の大震災で被害に会われた方々、そしてお亡く
なりになられた方々に心よりお見舞い申し上げます。
また電力、食料、燃料不足、交通網の停止などに
なりながらも、また余震や原発の事故への不安を
感じながらも、毎日を懸命に努力されている方々、
本当にありがとうございます。

私が日本を発ちアメリカに住んでから早13年と
なります。その間にも911同時多発テロや
ハリケーンカタリナによる災害など大きな事件は
ありましたが、今回の大震災ほど大きなショックを
感じた事はありませんでした。それは私の親兄弟、
友人が日本に住んでいる事と同時に、私自身が
30年以上日本で生まれ育った日本人だからだと
思います。


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3月11日の朝、仕事の関係で来ていたニュージャ
ージー州のホテルで朝食を食べていました。
そしてそのカフェにあるTVに流れていたニュース
を何気なく見たとき、我が目を疑いました。
大きな津波の濁流によって流される家々や車の映像が
映っていたのです。

急いで部屋に戻り携帯電話で静岡の実家と茨城の姉
に連絡を試みましたが、どちらもつながりません。
そこでPCを開いてインターネットを繋ぎ、スカイプ
を使って連絡をしました。。。。つながりました。
幸いどちらも家族全員無事でしたが、大地震の
ショックと続く余震で不安を隠せない様子でした。

そして東海岸と3時間遅れの時差がある、ロスにいる
妻(早朝のため寝ぼけ声)に連絡をしました。
妻もニュースを見てビックリで、日本にいる私の家族
のこと、友人達のことを本当に心配していました。

地震発生以来こちらのニュースでもほぼ24時間、
日本の地震や津波、原発の状況などを休み無く
伝えています。それらの映像を見ているとまるで
日本全体が壊滅状態にあるように思えます・・・
私のアメリカ人の友人もそう思ったらしく
「最悪は家族みんなでアメリカに移住したら
いいよ」と助言をしてくれた程です。

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正直なところ私は地震発生後、「あっ〜!!日本が
大変なことになっている。どうしよう〜?!」、
そして身内や友人が余震や放射能汚染の被害に
合わないだろうかと、半ばパニック状態で仕事も
何も手に付かない状態でした。

そんな中、先日静岡の母親と電話で話をしていたら
戦時中の話になって、「家でお米をといで、ジャガ
イモをお鍋の水に入れてご飯の支度をしていたら、
空襲が始まったので避難をしたの。そして後で
帰って来たら、家はペシャンコでお米は真っ黒の
炭になっていたんだけど、ジャガイモは丁度いい
具合に煮えていたから、それをモグモグと食べ
たんだよ。」とお袋は笑いながら話してくれました。

お袋の60年以上も前の話を聞きながら、
「やっぱり大変な時代を生きて来た戦前の人って
たくましいんだな〜」と思いました。
また茨城の姉と話をすると、「あんまり心配して
いてもしょうがないから、出来るだけ普通に生活
しているんだよ〜」とのこと。
なんだか海外にいてあたふたしていた自分が
恥ずかしくなってしまいました。


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日本にいる方たちのツイッターやメルマガでの
コメント、他の日本の情報サイト、そして私の
姉の話を聞いているも、不便であっても助け合っ
て生活している人々、懸命に普通の日常を過ごす
ように努力している人々、そして原発の安全の
ためや救助隊など、命を掛けて頑張っている人々
の存在を知る事が出来ます。

多くの方々は復興に向かって努力を始めている
のです。私の様にいつまでもショックであたふた
している暇はないんですね。

まずは目の前にある毎日の仕事や家族の事を
しっかりとこなす事。同時にもしもの場合に
備えて準備をしておくこと(カルフォルニアも
地震が多い場所で有名です)。その上で日本の
人達に対して応援出来る事(義捐金や援助など)
を行っていく事が大事なんですね。
パニックに陥らずに平常心を持つことがこういう
時は一番大事なんだと多くの人も言っています。


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今回の震災を通して、身内や友人が無事である事に
感謝すると同時に、普段当たり前の様に生活して
いること、平凡な事は本当は当たり前ではなくて、
実はいろいろなものが調和して初めて成り立って
いるのだと、改めて実感しました。
とってもありがたい事なのだと。

多くの亡くなられた方々・・・それぞれが誰かの
父であり、母であり、息子、娘であり、おじいちゃん、
おばあちゃんであると思うと、もし亡くなったのが
私の妻、娘、親、兄弟であったらと思うと、残された
方々の心境を考えると涙せずにはいられません。

3年ほど前に私の兄、父が立て続けに亡くなりました。
それはとても悲しい出来事なのですが、同時に父と
兄が、私達を常に見守っていてくれているのだという
事を私は信じています。

同様にこの震災によって亡くなられた方々は、
残された家族や私達を見守っていてくれるのです。
そして私達が困難を乗り越え、より成長することを
心より望んでいるに違いありません。
私達が前向きに努力する限り、先に亡くなられた
方々は、私達に大きな力を貸してくれると信じます。


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震災で家を失い、家族を失っても秩序を重んじ、
他人に迷惑を掛けてはいけないという日本人の姿に、
多くの国々では驚きと尊敬の目を持って見ています。

アメリカではハリケーンカタリナの災害の後、略奪や
殺人、犯罪の増加が起こり、一時警察も手が負えない
無秩序状態が発生しました。それとは本当に対照的
だといえます。

私自身アメリカに来てから、この日本人の持っている
ある意味、特殊な文化を実感しています。
こちらでは日本人が起こす犯罪率は、他の人種に比べ
非常に低く、警察などでも日本人であるというだけで
安心してくれる場合も多いのです。

確かに何か不満が有ると大声で主張をする、アメリカ
的な個人主義や利益第一主義も、厳しい社会を生き
抜いて行くためには必要な事かもしれません。

しかし経済的にも社会的にもよりグローバルになった
この21世紀においては、ひとつの国だけで生きて
行くことは既に不可能なのです。だからこそ自身を
律し、調和を大切にする日本という国は大切な存在
だと思います。


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私達の祖父・祖母、父・母の世代が、戦中戦後の混乱
を乗り越え、奇跡とも言える復興を果たしてきました。
きっとこの大震災は新しい世代の日本人の底力を試し、
そして私達がこれから本当の意味で大きく成長する
ための試練なのかも知れません。

この試練を乗り越え経済的だけでは無く、精神的にも
成長する事が、真に調和の取れた世界を造るために
私達に派せられた使命なんだと思います。

現在、私がアメリカに住んでいること。そして日本人
では無い女性(中国系アメリカ人)と結婚し、
アメリカ国籍の娘を持っている事、そしてこの様に
日本語でメルマガを発信している事など全てが、
きっと何か意味があるのかも知れません。

日本に住んでいる方々とはちょっと違うこの環境
を通して、そして日本人であることの誇りと精神を
忘れる事無く、今から私に出来ることを少しずつ
実行して行こうと思います。

長い文章になりましたが、最後までお読みいただき
本当にありがとうございます。まずはわずかでは
ありますが私個人、そしてモモキッスの売り上げの
一部を日本の災害復興の為に寄付して参ります。

みなさんとご家族の健康と安全、そして被災地の
方々のいち早い復興を、心よりお祈り致します。

モモキッス店長(^_^;)