No. 44 今を大切に、後悔しないためにできること

 

昨年の10月に日本に帰ったときに友人から頂いた日めくりカレンダー、今日のひとことは「親孝行したい時には親はなし、したくないのに親はいる。あなたはどっち?」。私の場合は前者で、もっと生きているうちに親孝行してあげられたらと思う。

私の母は一昨年に他界したのだけど、そのことに関して今でも後悔がある。母が亡くなる数年前に実家へ帰ったときに、洗濯機が故障していることを聞いて「買ってあげるよ」と話したにも関わらず、すっかり忘れてしまっていたこと。やっと亡くなる1ヶ月前に購入したけれど、脱水機が壊れていたのでそれまで寒いときでも手で洗濯物を絞って干していたことを思うと、なぜすぐに買ってあげなかったのだろうと今でも後悔している。

もうひとつは親ではないけれど、10年ほど前に兄が亡くなったことでも後悔がある。兄が亡くなる1ヶ月ぐらい前が兄の誕生日だった。私は当時すでにアメリカにいたのだけど、兄の誕生日のことをふとその時思い出し、電話かメールで連絡してみようと思った。しかし忙しさにかまけてその連絡をしないまま一ヶ月ほど過ぎた頃、日本から兄が事故で亡くなったことを知らされた。なぜあの時に連絡しなかったのだろうと今でも後悔している。

ただ8年ほど前に亡くなった親父に関しては、亡くなる数ヶ月前に日本へ帰った時に一緒にお酒を飲み話しをする機会もあったので、意外と私の中ではスッキリしていて後悔がないことは幸いだ。

普段普通に生活をしているとついつい忘れがちだが、実はいつ何が起きても世の中不思議ではない。311の大震災のような災害が起こるかも知れない、交通事故に会うかも知れない、身近な家族や身内、友人、そして自分自身が急に亡くなる可能性は無きにしも有らずなのだ。だからこそ普段から身の回りの人たちに対して温かく接すること、離れていれば連絡をすること、また自分が逝ったとき残される人たちのために保険に入ったりすること等々、出来ることを今からやらないとと思う。

最近歌手の半崎美子さんの「明日に向かう人」が好きで時々聞いている。幼い息子さんを亡くしたご夫婦の話を聞き作った曲だそうだ。悲しみを乗り越えて明日へ向かうことを歌っている。実は私たちの身の回りで起きることは全て意味があり、そして生かされていると思うこと、そう思えればそれに感謝して今日を大切に生きて行けるのかも知れないな。

 

・・・続きは音声で。