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◆　ビタミンＡと目の健康：

トンネル等の暗いところ入った後、徐々に目が慣れる
のを「暗順応」といいます。目がこの作用を行うのに
ビタミンＡが必要です。

そのためビタミンＡ不足になると夜盲症（とりめ）に
なりやすく、暗いところでの視力が低下し、ひどくな
ると失明に陥ります。発展途上国では年間５０万人以
上の子供たちが、ビタミンＡ欠乏症により失明してい
るといわれています。


◆ 　ビタミンＡと免疫機能：

ビタミンＡは皮膚や口、鼻、のど、肺、胃、腸などの
粘膜を健康に保つ役割をしていて、それらの粘膜は、
体外から病原菌などが体内へ侵入するのを防ぐバリ
アーの役目をして、免疫機能を維持するのに役立って
います。そのためビタミンＡが不足すると、皮膚や
粘膜の異常が表れ、皮膚炎や下痢、感染症などを引き
起こします。さらにビタミンＡは骨等の成長促進にも
大切な役割を果たしています。


◆ビタミンＡとベータカロチン：

ベータカロチンは体に吸収された後、体内でビタミンＡ
に変換される栄養素で、「プロビタミンＡ」とも呼ばれ
ます。ベータカロチンは人参などに多く含まれるカロテ
ノイド（燈色や黄色の色素）の一種です。


◆ビタミンＡの上手な摂取方法：

ビタミンＡを体内に取入れるためには、ビタミンＡ又
はベータカロチンを含んだ食品を食べる事です。

但しビタミンＡは取り過ぎると過剰症（頭痛、めまい、
吐き気等）になる可能性があるので、ベータカロチン
を多く含む食品と組合わせて食べる事が望ましいよう
です。

ベータカロチンでは、取り過ぎによる過剰症は認めら
れておらず、ビタミンＡよりもはるかに安全だと言わ
れています。


◆ビタミンＡとベータカロチンを含む食べ物：

ビタミンＡを多く含む食品：レバー、卵、ミルク、
乳製品、魚など動物性食品に多い。

ベータカロチンを多く含む食品：人参、ほうれん草、
キャベツ、トマト、かぼちゃ等、緑黄色野菜に多い。

尚、ベータカロチンは油で溶けた状態の方が吸収率が
向上するので、水で煮るより油で炒めた方が、ビタミ
ンＡの補給には良いようです。