ADHD改善に良い栄養素とは
「ADHDの治療はキッチンから!
・・・改善に役立つ栄養素とは」
普段私達が食べている食事の質が、ADHD
(注意欠陥・多動性障害)に大きな影響を与えて
います。そして多くの人の場合、栄養素の改善だけ
でもADHDの治療に効果的な様です。
栄養素の欠乏症についてのリサーチが進んでいます。
得に必須脂肪酸とアミノ酸はADHDと学習障害に
貢献する要素として注目されています。もしあなた
又はあなたのお子さんがADHDの処方薬を使用
しているのでしたら、薬瓶を一分間置いて、これら
のADHD栄養リサーチが発見した事に注目して
みましょう。
● ジョージワシントン大学の研究では、タンパク質
を沢山食べたハイパーアクティブ(多動性)な子供は、
それを食べなかった普通の(ハイパーで無い)子供と
同じか、もしくはそれ以上に良好な結果が出たと報告
しています。
● イギリスのオックスフォード大学において、読み
書き障害が有る平均的な知能を持った子供に対して、
必須脂肪酸サプリメントを摂取した場合の効果について
検証を行いました。その結果、ADHDの症状がある
子供で必須脂肪酸を摂取した子供は、プラセボ(偽薬)
を摂取した子供に比べて、著しい症状の改善が見られました。
● ADHDと必須脂肪酸の不足を結びつけたのは、
1981年のリサーチでのことです。問題行動のある
子供の血液中の必死脂肪酸のレベルを調べた1983年
の研究では、ADHDと栄養素の関係を確認しました。
● 1987年の研究では更にADHDと必須脂肪酸
欠乏症に関係があることを報告しています。そして
1995年の研究において、ADHDの男子達のオメガ3
必須脂肪酸レベルが、ADHDで無い男子に比べて
著しく低いことを確認しました。
● 1996年パルデュ大学の研究で、血液中のオメガ3
必須脂肪酸レベルが低い男子の方が、ADHDになる率が
著しく高いことを発見しました。
ADHDは子供達にとって最も一般的な行動障害です。
そして全てのADHDの子供達が必須脂肪酸という、
栄養素の欠乏症ではありませんが、多くの統計やリサーチ
では非常に多くのADHDの子供達は必須脂肪酸の
欠乏症であると表しています。
一般に医師の多くはリタリンなどの覚醒作用のある薬を
ADHDの患者に処方しますが、研究ではこれらの
薬物療法のみを行ったADHDの子供では、破壊、軽犯罪、
アルコール中毒、そしてマリファナ所持などを行うリスク
が高いと報告しています。更にこれらの薬物療法は潜在的
に有害な副作用の原因となりますが、ADHDの原因を
治療してはいません。
ADHDの治療においては、まず栄養素と食品は一番最初
に考慮するべき治療の要素です。それは代替療法の一つと
して行うこと、また一般の薬物療法と併用することも可能です。
脂肪酸は脳と体内の神経組織を生成するのに使われ、適切
な成長、精神機能、免疫システム、及び脳の発達に非常に
重要です。私達はオメガ3(スリー)とオメガ6(シックス)
と呼ばれる2種類の脂肪酸を体内では生成する事が出来ない
ので、食事とサプリメントにおいて補給されている事が、
ADHDにおける栄養治療の鍵と言えるでしょう。
典型的な西洋の食生活には高いオメガ6(コーン、ひまわり、
カノーラ、サフラワーオイル、マーガリン、植物油、
ショートニング)が豊富に含まれており、一般に不足の
心配はありません。一方、老若男女問わず、ほとんどの
アメリカ人はオメガ3が不足しています。
学習の専門家達は多くの幼年期の行動と学習の問題は、
オメガ3欠乏症と関係があると信じています。一般に
男性の方が必須脂肪酸の必要量が女性に比べ高いため、
この欠乏症は男性(男子)により大きな影響を与えます。
ADHDの成人、及びADHDの子供を持つ親はオメガ3
を豊富に含んだ食事を毎日取り入れるべきです。しかし
多くの子供達はオメガ3が豊富に含まれたサケ、サバ、
イワシ等を好んで食べないかもしれません。
その場合はフラックスオイル(亜麻油)やサプリメント
を利用することも出来ます。フラックスオイルは植物の
中で最もオメガ3が豊富に含まれています。スプーン
1〜2杯のフラックスオイルを毎日の食事に加える事は、
ADHDに対する栄養療法の一部として役立つでしょう。
更にフラックスオイルは脳機能への好影響や心臓病の
予防、ある種のガンの予防にも役立つといわれます。
また肌を柔らかくし、エネルギーを整え、脂肪の燃焼、
新陳代謝の活発化、免疫力の向上、糖尿病の管理、
自己免疫疾患などの予防を助けるとも言われています。
更にPMS(月経前症候群)といくつかの更年期症状
を軽減するのを助けます。
多くの研究では、必須脂肪酸サプリメントの効果を
見るのには、脳細胞内の脂肪酸レベルが十分に向上
するのに必要な、10週間程度の期間は最低でも必要
だと伝えています。そしてオメガ3が豊富な食生活を
最低10週間は続け、理想としては12週間程度が
栄養素がADHDにどれだけ効果的かを判断するの
には必要だとしています。
ADHDに必要な要素は必須脂肪酸だけではありません。
タンパク質から生成されるアミノ酸も、必須脂肪酸と
同様に体内で重要な役割を果たしています。そのため
品質の良いタンパク質を毎日食べる事はADHDの
栄養療法には重要です。
ADHDの人々は良質のタンパク質の含まれた朝食で、
一日をスタートする事に注意していない事が多いよう
です。タンパク質の豊富な朝食は集中力を向上させ、
疲れを取り、精神的や身体的な落ち着きを向上させます。
朝食では甘いものや菓子パンなどは避け、卵やフルーツ、
ヨーグルト、ソーセージ、そしてそれらにフラックス
オイルを加えて食べてみてはいかがでしょうか。
資料:mental health matters, Feb.2009, Nutrition as ADHD alternative treatment
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学校や社会において、注意力が無い、落ち着きが無い、
集中力が無い、そんな子供や大人が増えています。
それがADHDと呼ばれるひとつの病気として、
アメリカでは大変大きな問題になっています。そして
ほとんどの場合、医師は処方箋薬を患者に与えています。
確かに対処療法的には、アメリカには非常によく効く
薬がたくさん有りますが、この記事にもある様に
根本的な原因の治療に対してはまだまだのようです。
そこでこの記事の様に、ある種の栄養不足がいろいろな
症状や病気の原因になっていると考えると、より根本的
な解決法が見えて来るような気がします。
現代社会の食生活は、沢山食べ物を食べていて飽食だと
言われますが、加工食品中心で栄養の偏りが大きく、
実際には不足している栄養素が沢山あるのかも知れません。
そしてそのひとつが今回の必須脂肪酸オメガ3なのだと
思います。
更に加工食品には沢山の食品添加物(合成保存料、着色料、
甘味料、香料など)が含まれ、それらがADHDや他の
様々な病気の原因になっているとも言われています。
食の安全と言われて久しいですが、今一度食品の種類や
質について見直し注意して行く事が、家族の健康のためにも
更に大切になって来ているのではないでしょうか。(^_^)