ビタミンB群〜その3:ビタミンB3
◆ビタミンB群〜全部で8種類もある?!
ビタミンBと聞くと、一種類の栄養素かと思っていたら、実は8種類あって、
それぞれビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン(ニコチン酸)、
パントテン酸、葉酸、ビオチンという異なった栄養素なんですね。
これは最初、牛乳から脂溶性のビタミンAと水溶性のビタミンBが発見された
のですが、後でビタミンBは一種類の物質では無く、複数の混合物であること
が確認されたので、8種類もの「ビタミンB群」となったそうです。
◆ビタミンB3(ナイアシン)の働き
ビタミンB3はナイアシンとも呼ばれ、またニコチン酸やニコチン酸アミドを
総称して、ナイアシンと呼ぶ場合もあります。(ニコチンと言ってもタバコの
ニコチンとは違います)
ナイアシンは私達の体内で、ビタミンB1やB2、B6と共に、糖分や脂肪、
たんぱく質の代謝に必要不可欠な栄養素です。
また体内でアルコールを分解するのにも必要で、アルコールを多く飲んだ時は、
それだけ体内での消費量が増加します。
ナイアシンは血行の促進、皮膚の健康、脳神経の働きを助ける、またコレステ
ロールや中性脂肪を分解する等の働きがあると言われています。
◆ビタミンB3(ナイアシン)が不足すると
一般的には、口角炎(口の端が切れてかさぶた状になる)や食欲不振、不安感、
また倦怠感などの軽い症状を感じることがあります。また血行不良、色素沈着、
肌の異常が見られる場合もあります。
また典型的なものがペラグアと呼ばれる病気で、皮膚炎に始まり、悪化すると
下痢や精神障害(うつや痴呆)などの症状が出ます。
ペラグアは、トウモロコシを主食としている国(中南米など)では、比較的起こ
りやすい病気ですが、日本ではアルコール中毒者に見られる以外は、通常の食事
をしている限りは、ほとんど見られません。
◆ビタミンB3が多く含まれる食品
動物性の食べ物:魚介類(カツオ、さば、ブリ、カジキ、タラコ、いわし、こんぶ等)、
肉類(豚レバー、牛レバー、豚ロース、鶏むね肉等)、卵…など。
植物性の食べ物:豆類(大豆、ソラ豆など)、玄米、芋、小麦、そば…など。